龍郷町景観計画住民ワークショップ(第2回)が開催されました
令和8年6月25日、龍郷町景観計画住民ワークショップ(第2回)が開催されました。
町民を対象に参加者が公募され、約15名が参加。それぞれの立場から、龍郷町らしい景観を未来へつないでいくための活発な意見交換が行われました。
今回のテーマは、
① 重点的に取り組んでいく景観形成の方策を考えよう
② まず自分たち町民で取り組んでみるプロジェクトを考えよう
の2つです。
前回のワークショップで挙がった龍郷町の魅力や課題を振り返りながら、「町民」「事業者」「行政」がそれぞれどのような役割を担い、どのように景観を守り育てていくのかについて、グループごとに話し合いました。
地域の未来を考えるということ
今回のワークショップでは、地域づくりの取り組みの一例として、「Village Code(ビレッジコード)」についてのお話がありました。
印象に残ったのは、
「これから人口減少が進む日本では、これまでどおりインフラを維持することが難しくなります。だからこそ、行政だけではなく、住民や事業者が地域の未来像を共有し、一緒に考えていくことが大切です。」
という言葉です。
北海道で実践されているVillage Codeでは、「建物は3階以上にしない」といった景観のルールだけでなく、その土地らしい暮らしや文化、自然との関わり方も、住民同士で共有しているそうです。
また、
「合理性だけを追い求めるのではなく、地方だからこそ精神性や文化を大切にしたい。」
「人間中心だった考え方を、少しずつ自然中心へ寄せていくことも重要です。」
というお話もありました。
景観を守るとは、建物や風景だけではなく、その土地の暮らしや文化、価値観を未来へ受け継いでいくことでもあるのだと、改めて感じました。
もう一つ印象に残ったのが、「パターンランゲージ」という考え方です。
地域で大切にしたい暮らし方や自然との関わり方を、難しい制度や規制ではなく、誰もが分かる言葉として共有していく考え方です。
景観条例というと、「守らなければならないルール」という印象がありますが、
「私たちはどんな町で暮らしていきたいのか」
という思いを言葉にし、みんなで共有していくことが、その第一歩なのだと感じました。

ワークショップで出された意見 (抜粋)
グループワークでは、たくさんの意見やアイデアが付箋に書き出し、グループごとに発表を行いました。
町民からは、
・星空観察会など、景観を楽しむ機会をつくる
・家の前や垣根沿いに花を植える
・海岸清掃や地域の美化活動を続ける
・景観や自然について学ぶ機会を増やす
・景観の魅力を地域から発信する
など、「自分たちにできること」について、多くの意見が出されました。
一方で、
・景観に配慮した建築や植栽
・建物の高さや色彩への配慮
・景観形成のルールづくりへの協力
といった事業者への期待や、
・建物の高さなど景観形成の基準づくり
・空き家・空き地対策
・山側・海側それぞれに合った環境保全
・自然の景観を守る仕組みづくり
など、行政への要望も数多く挙げられました。
その中でも印象的だったのは、
「龍郷町は観光地でもあるので、海岸清掃を行政や事業者にももっと取り組んでほしい。」
という意見です。
現在も地域や民間団体による海岸清掃は続けられていますが、近年はマイクロプラスチックを含む大量の漂着ごみが大きな課題となっており、地域だけでは対応しきれない現状があります。
龍郷町の美しい景観を未来へつないでいくためには、町民だけでなく、行政や事業者も一体となって取り組んでいくことの大切さを、改めて感じました。
今後について
事務局を務める株式会社パスコからは、今回のワークショップで出された意見をそのまま景観条例に反映するのではなく、町民の皆さんから寄せられた思いや方向性を踏まえ、景観計画や景観条例を策定していくとの説明がありました。
また、龍郷町役場からは、9月に景観計画検討委員会へ素案を提出する予定であり、その前にホームページで素案を公開し、町民の皆さんから広く意見を募集する予定であることが説明されました。
芦徳から、龍郷町の未来へ
今回のワークショップを通して改めて感じたのは、「芦徳集落の暮らしを守る会」が取り組んでいる活動は、一つの集落だけの課題ではないということです。
芦徳は、龍郷町景観計画のモデル地区として位置づけられており、この集落で守り育てていく景観や暮らしのあり方は、龍郷町全体の景観づくりへとつながっていきます。
皆さまからいただいているご支援は、芦徳の自然や文化、暮らしを未来へつなぐだけでなく、龍郷町らしい景観を次の世代へ受け継ぐ大きな力となっています。
これからも地域の皆さまとともに一歩ずつ歩みを重ねながら、その様子を活動報告を通してお届けしてまいります。
引き続き、温かいご支援とご声援を、どうぞよろしくお願いいたします。